(2/29)「復興予算を1日でも早く」
「疑惑の解明と予算審議を絡めた駆け引きは被災地に寄り添った対応には見えない。」
地元新聞の今日の社説。
いつものように野党批判の社説。予定調和のようではあるが、今回はなおさら残念。
復興予算を早く、というのであれば、国会審議を進めるために与党にこそ政治とカネの問題の全貌解明を早くせよ、と求めるべきであり、むしろ来年度予算に復興予算が入っていることを盾に政倫審を少人数かつ全面非公開で逃げ切ろうとしていた姿勢こそ批判しないと。
今までも不祥事を追求する野党をもっと大事なことがあると批判し、今の与党を甘やかしてきた結果の現象の一つが今の裏金問題。政府与党に肯定的過ぎたこのような一部メディアも自省して欲しい。
今年度では能登半島地震への予算は予備費から1500億円、さらに1000億円が加わる。来年度の予算はもともと5000億円の予備費にさらに能登半島地震用として5000億円であるが、今年度の予備費は2000億円残っており、繰り越しも良し悪しはあるが可能でもあり、数日程度の成立が遅れたとしても問題が起きるとは考えにくい。
そしてもともとの「来年度予算案の年度内成立を確実にするためには、3月2日までに衆院を通す必要がある」、との文。偏りがすぎる。今の参議院は与党が多数であり、予算案が否決されるとは到底考えにくいし、野党は年度内の自然成立も考慮している。
さらに加えれば、私たちは能登半島地震の為の補正予算を組むべし、と申し上げてきた。東日本大震災の時は発災から53日で4兆円、熊本地震では34日で7000億円の補正予算が成立。今日で発災から60日。補正予算を組み議論し採決する時間は十二分にあった。
私は避難所などをまわりながらも「もっと大切なことがあるだろう」とのご批判があったことは否定はしない。しかしながら一部のメディアがそのような批判のバックボーンとなりすぎることはいかがかと言わざるを得ない。
震災対応については予算委員会や他の委員会ではTVの入らないところでも仲間の議員も取り上げているし、そもそも復旧復興のための補正予算を組み、来年度予算と別々で議論をすることも出来た。
今までの大災害でも、コロナでも大規模な予算が使われる。災害対応等はスピードが大切であり、性善説に立って人や業者を信じないとスピード化は図れない。それでも審査が厳しすぎるとか不正が行われるかもしれない、ということで被災者の方々は手続きの多さに疲れるし、さらには支援が受けられない場合もある。
残念ながら、予算の差配をする政府与党の中に政治とカネについて疑われることを行っている政治家がいることが、性善説に立つべき復旧や復興の障壁になっているのではないだろうか。