のど元すぎても
今日は吹雪の中セルフ給油をしてきました。とても寒かったです。ガソリンスタンドの方はこんなに寒い思いをされていたんだ、と改めて様々な大変さをほんの少しですが肌で感じました。
来年は景気は厳しそうですが、
「原油高による消費圧迫」VS「厳冬での消費増」
なんとか後者に勝ってもらいたいものです。
今月中旬に政府はGDP成長率は実質で2%へと下方修正しました。その約2週間前には大田経済財政担当相は「生産は上向きであり、景気の基調に変化はないと思う」と言ったばかりです。
まるで「大本営発表」、
まるで「厚生労働・口だけ大臣」
を見ているようです。
下方修正幅の大半はサブプライム問題や資源高が原因ではありません。その主犯は今年6月に施行された
「改正建築基準法」です。
「改正建築基準法」が要因と言われているGDPで0.6%の下方修正幅は金額に直せば約3兆円。ドミニカ共和国、ブルガリア、リトアニアそれぞれのGDPに相当する金額。
とんでもない額です。
対する首相のコメント「こういう結果が出ることを十分予知していなかった。よく反省をしなければいけない」
とんでもないコメントです。
だから「どこか他人事内閣」といわれるのでしょう。
3兆円のもとで、何百万人の生活に影響が出たのでしょうか。また、住宅投資は家電製品や家具などの周辺の消費に大きく影響します。来年にはその下方修正幅はさらに拡大することになると思います。
今年の7月までは金利先高観があり、いわゆる駆け込み建設の可能性が業界の中で期待を集めていました。
増えるはずのものがむしろ減ってしまった。そして金利の先高観さえも消えてしまった。その点で、 サブプライムローン問題よりも先に「法改悪」によって景気下押しが始まっていたと言えるでしょう。
結果的にはサブプライムがその後押しをしたようにはなりましたが、決して出発点になったのではありません。
日本の金融機関のサブプライムローンからくる金融商品の損失額は現時点で1兆円程度ではないかとみられていますが、来年の3月決算前にはその額は拡大すると思います。サブプライム関連のみの損を出して、その他の金融商品の評価損を計上していない金融機関が多数あると思われるからです。2月、3月になってその実態がでてくることにより、金融株が売られる局面が来ると思いますしが、ここで一番影響を受けるのが資金力の弱い中小企業ではないでしょうか。大手企業は過去の反省から設備投資などはキャッシュフローの範囲内で行っているところが多く、銀行の貸し渋りにも十分対処できるでしょう。ただし、中小企業は景気回復の恩恵を受けていないところも多く、金融商品評価損からくる貸し渋りに対処できなく倒産するところも出てくる可能性があります。
長くなりましたが、「その時」になってから中小企業対策を考え始めても遅い、ということです。
また、景気悪化の要因はその時になればやはりサブプライム、資源高にされてしまう、火を消すことにまともな対処をすることなく、そのうえ、彼らにしてみれば「自分たちのせいではない」ということにするのでしょう。
失政を見逃してはなりませんし、事前に来るべき対処も講じていかなければいけません。
年金ばかりではありません。「どこか他人事内閣」にはやはり経済政策も任せられない、との思いを新たにして来年の決戦に臨みたいと思います。
皆様よいお年を迎えましょう。